Stop thinking you can't do things and start thinking you can. Your future is whatever you make it, so make it a good one.

山本恭司

山本恭司(JPN)

#197 / HORIZON / 1980

★★★★★

山本恭司 horizon

BOW WOWのフロントマン、恭司先輩の1stソロアルバムです。80年というとBOW WOWが歌謡ロック路線に行き詰まっていた頃ですね。「GLORIOUS ROAD」をリリースした後に、更なるヒット路線のシングル「レイニー・トレイン」を発表した時期と重なります。その憂さ晴らしでしょうね、生々しくもハードな作品に仕上がりました。これに先んじた憂さ晴らしとして銀星団もありました。そう考えると、この後の「Xボンバー」も同様に、ストレス発散の一貫だったのかもしれません。ジャケ写で確認できる、ゴールドラインで装飾されたYAMAHA SFを使っていた時代ですが、当時24歳の若さ漲るプレイがとにかく素晴らしい。そして、リズム隊として参加したスペクトラムのメンバーが、多彩な楽曲をしっかりと支えます。インストと歌入りがほぼ半々という構成も、ギタリスト&シンガーのソロアルバムらしくていいじゃないか。現状打破のハスキーヴォイスを手に入れたのもこの頃でしたね。恭司先はどうやって手に入れたのでしょうか。誰かさんみたいに消毒用のアルコールでうがいを繰り返したなんてことはあるまいが。今作でハスキーヴォイスが一番ハマっている曲は“Guitar Man”ですね。オフ気味に発声して掠れてたら本物だ。”Crush the Rock”の熱唱も良い。 “Solid Movement”や“Dog Fight”(まさにリズム陣との空中戦)のような痛快なインストはもちろんのこと、アコギも、お気に入りのE-BOWも、何を演っても絵になりますな。エンディングのタイトルチューンは10分超の大作で、ウリ(ELECTRIC SUN)の”Enola Gay”とイメージがダブりました。再発時にボートラなんぞ入れなさんな。この曲で終了しないと台無しになりますぜ。高校時代、縁あって1公演だけのアルバイトをさせて頂いたギャランティーツアーでも、E-BOWを使ったお遊びみたいなコーナーがあってね、新しいおもちゃを手にして喜んでいる子どもみたいだった。見よ!ジャケに写るこの満面の笑み。そういえばこれまた高校の時、師匠が教科書の余白部分やら歌詞カードの端っこやらに、恭司先輩の似顔絵を描いてたよね。探せばどこかにあるんじゃなかろうか。ウチの師匠は絵心もあるのだよ。あれは似てた!



#610 / ELECTRIC CINEMA / 1982

★★★★

山本恭司 electric cinema (320x320)

外国人ミュージシャンを起用した2ndソロアルバムです。同年リリースの「ギターマン」をカウントすれば3枚目なのだが、どちらかというと「ギターマン」はベスト盤の括りなので。線の細い、ある意味当たり障りのないヴォーカリストなのが逆に良かったかもね。この人は後にバーニー・マースデンのバンドで歌っているらしいです。キーボーのトミー・アイアーが一番のビッグネームだね。結構な有名どころのレコーディングに参加してます。GREG LAKEと2枚、GARY MOOREとは「CORRIDORS OF POWER」他3枚、MSGの「ASSAULT ATTACK」、IAN GILLANと1枚等々。とはいえ、もうちょい著名な方々を用意できなかったものか。さて今作に於ける恭司師匠のプレイですが、1stのように弾きまくってる印象はないかな。荒々しい感じも後退して音づくりも含めマイルドになってるね。今聴くと懐かしく結構いい曲が揃ってると思えるのだが、当時は1stほど熱心に聴いた記憶がありません。お約束のエレクトリックボウは健在です。インストの“Yomegashima”と“E Bow Concerto in D Minor”はモロにそれ専用曲(笑) もちろん恭司師匠のヴォーカル曲もあるけど、そうなるとどうしたってBOW WOWに聴こえちゃう。ゲストVoとデュエットする“Love Someone”は声質の対比がいいね。“Just Can’t Take It”は師匠がメインではないにもかかわらず、美味しい所を師匠が持っていくのが痛快!バラードありインストありとバラエティに富んだ作品になりました。1stから少し進化した(ライトニング)ジャケ写のギターが懐かしい!



#1360 / GUITAR MAN / 1982

★★★★

山本恭司 guitar man (320x284)

ソロアルバム「HORIZON」、同時期のBOW WOW作品「X BOMBER」と「HARD DOG」と「GLORIOUS ROAD」からチョイスされたベストと呼ぶには少々変則的なアルバムです。2ndソロへの繋ぎ的な役割だったのでしょうか。ちなみに本作品は恭司師匠のギタープレイを御本人が解説するというコンセプトらしいです。つまり教則CD的な事になっちゃうわけですが、それでもファンからすると結構いい選曲だと思う。デビューソロの曲を中心にBOW WOWのハードめな楽曲を絡ませた感じか。問題があるのは承知の上で、銀星団の“乱調五番”や“天空警鐘”あたりも加えたいところだったね。そんな事を言い出したら…初期3枚からのチョイスも欠かせなくなるわけで、まあ聴きたかったら自分で編集しろって話だな。このアルバムを構成している各アルバムもCD化され、もはやこのベスト盤の意味がないと思いきや…新ハングマン(シリーズ第3作)のエンディング曲(というか光浩先輩脱退が決まって、その友情を再確認するために作られたシングル曲と思いたい!作詞は森雪之丞だが…)“絆-FOREVER-”がボーナス収録されている。コレが無ければ売ってしまいたいところなのだが…同曲のためだけに未だこのCDを手放せないでいる。



#2203 / MIND ARC / 1998

★★★★

山本恭司 mind arc

16年ぶりにリリースされた3rdソロアルバムです。当時42歳くらい?20代に制作された2枚にはボーカル曲も含まれていましたが、今回はオールインスト作品になっています。各曲のタイトルから察するにテーマは宇宙ですかね。オープニングはアルバムのイントロダクション的な”The Northern Lights”、いきなり得意技のE-bowが炸裂、我々世代からすると”Yomegashima”再降臨といったところ。続く”Warp Zone”が個人的にはイチオシです。一気にハイポジションに移行するフレーズが印象的で、当時お気に入りの新技だったと思われます。前出E-bowとか、ピックを使ったタッピングとか、ライブでは定番中の定番で欠かせないものになっている(もはや体の一部)けれど、毎度毎度見せられて食傷気味ではあったから、新技開発はシンプルにうれしいね。他にも、スペイシ-なSEを伴う”Space Anaconda”とか、20年後にMISIAがリリースした”アイノカタチ”のメロに酷似、喋るギターもフィーチャーした”Planet Heaven”あたりが良かった。”Ave Maria”とか演っちゃうところも恭司先輩らしくて微笑ましい。世界で戦えるギターアルバムではないかもしれませんが、刺さる人には刺さるもの。2001年にはウリ・ジョン・ロートの日本公演にゲスト出演しましたが、ウリ本人に請われての参戦は名誉なことだと思う。ウリがどのアルバムを聴いて指名したのか知りたいね。デビュー作の満面の笑みも捨てがたいですが、青を基調とした凛々しいジャケ写が素敵です。



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