ELUVEITIE
ELUVEITIE(Switzerland/瑞西)
#2119 / EVERYTHING REMAINS(AS IT NEVER WAS) / 2010
★★★★
フォークメタルバンドという括りの中で、ヴァイキングメタルではなくケルトメタルというジャンル。使用楽器が多いので大所帯(現状9名)らしいです。所謂ケルトミュージックで真っ先に思い浮かぶのはENYA、あとTHE CHIEFTAINSとかLOREENA McKENNITTとかね、あの雰囲気の音楽ってことになるでしょう。バンド名の意味はガリア語(ケルト語派の一言語)で「スイスに住んでいたケルト人」。そのガリアは古代ローマ時代のヨーロッパの地域(フランス・ドイツ・スイス国境付近)。ケルト人は黒海沿岸からヨーロッパに移り住んだ人たち。その中でガリアに住みガリア語を話す民族がガリア人というわけで、ローマ人から見るとケルトもガリアも同一民族だったらしい。要約すると「スイスに住んでいたケルト人」≒「ガリア人」なのかな。それはさておきこの4thアルバムですが、バックで常に民族楽器によるテーマメロが鳴っているのが特徴で、ギターが民族楽器に差し替えられたメロデスとも言えそう。そもそもデスヴォイスだし。そこに女声ヴォーカル(おそらくフィドル奏者)が加わったりする。ソロはあってもやはり民族楽器が主体。ギタリストが2名いるけどね。具体的にはマンドラ(マンドリンより一回り大きい弦楽器)、ティン・ホイッスル、ロー・ホイッスル、イリアン・パイプス(バグパイプの一種)、バウロン(ドラム)、ハーディ・ガーディ(機械式のヴァイオリン)、ケルティック・ハープ(正式にはアイリッシュ・ハープ)、ブズーキ(弦楽器)、ショーム(オーボエの祖先)などヨーロッパ各地の民族楽器を使用。他にもバグパイプ、フィドル、マンドリン、フルート、ヴァイオリンなどが使用されているらしいです。演奏そのものはメリハリが効いていて良い。まあ個人的には初めて聴くタイプのフォークメタルでした。