FOREST
FOREST(UK/英)
#1054 / FOREST / 1969
★★★★
クリムゾンの「宮殿」が発表された年、サイケデリック・フォーク・トリオのデビューアルバムです。アシッド・フォークとも言いますね。要するに…トラディショナルじゃないやつです(笑) 打楽器無し!アコースティック楽器のみで陰鬱&へヴィな曲を演ってます。イメージは中世の森ってことでいいのかな。最近のバンドだとKORPIKLAANIというバイキング・メタル・バンドのコンセプトが近いかも。森の妖精が浴びるほど酒飲んでドンジャラホイ的な(違うか!?) そういう民族音楽チックなメロディも確かにあります。フォークはフォークなので、そこまでおどろおどろしい感じはないです。確実に片足は突っ込んでるけど…アルバムの世界観は概ねチョイヤバジャケが示す通りかな。フルートが入ってるからプログレチックでもあります。イアン・アンダーソン風の歌メロも含めJETHRO TULLって場面もチラホラ。とにかく初めて聴いた時は結構な衝撃でした。お馴染みの伊藤政則コレクションだったと記憶してますが、コレが気に入って2ndも買っちゃったのね。
#1305 / FULL CIRCLE / 1970
★★★★
デビュー作が気に入って購入した2ndアルバムです。前作から漂うものがアシッド・フォークというジャンルの真髄だとするならば、今回はちょっと丸くなった感じでしょうか。トラッドフォークに歩み寄ったのかなと。スティール・ギターが明るい印象を与えています。何だかカントリー調だ。ジャケが示す通りの変化と言ってもいい。やっぱ森から出ちゃダメでしょ(笑) と思ったら、4曲目のインストあたりから陰鬱な雰囲気が徐々に出てきたので安心した。特に終盤の“Graveyard”は素晴らしい曲です。前半には鳴りを潜めていた例の独特なヴォーカルが炸裂します。最後の“Autumn Childhood”もいいね。というわけで、冒頭3曲を聴いた限りじゃどうなることかと思いましたが結果的には大丈夫でした。しかし!アルバム2枚を残しバンドは解散してしまいました。先に進むことも森に戻ることもできなかったか…