ZOETROPE
ZOETROPE(US/米)
#2015 / AMNESTY / 1985
★★★★
イートロープ。ギリシャ語のZOE(生命)とTROPE(回転)が組み合わさった言葉で、回転のぞき絵という代物のこと。映画か何かで見覚えがあるけれど説明が難しい。円筒形のパラパラマンガみたいなモノを想像して頂ければ。カセットテープがどこかにあるはずの、Zから始まる数少ないバンドの一つです。ドラマーがシンガーを兼ねている。ライブで叩きながらこれだけ歌えたら話題になりそうだ。自らの音楽をHARDCORE STREET METALと呼んでいましたが、勢いのあるスラッシュ寄りのUSパワーメタルってところでしょうか。音がチープなので迫力には欠けるものの、パンク由来のスピード感があってよろしい。RAVENとかEXCITERとか、ハイテンション系と言ってもいい。スラッシュ勢だとNUCLEAR ASSAULTみたいな。レコード時代ゆえ収録時間も30分強、一気に聴けちゃうところもいいね。ツインギターがなかなかカッコいいことを演ってる。ケヴィンとケン、それぞれが違った音色でソロ、最後はツインでハーモニー、何かと判別しやすくていい。ソロの尺も長めなところが好印象。ただ音質がね、もうちょい低音を利かせて輪郭がハッキリしていたら、素晴らしいアルバムだったのに。現代のリマスタリングをもってすればイケると思うのだが、それを望んでいる人間がどれだけいるんだって話よね。