HATFIELD AND THE NORTH
HATFIELD AND THE NORTH(UK/英)
#813 / THE ROTTER'S CLUB / 1975
★★★★
GONGのピップ・パイル(Ds)とCARAVANのリチャード・シンクレア(Vo&B)にスティーブ・ミラー(Key)、そしてMATCHING MOLEのフィル・ミラー(G)が集結したカンタベリー系のスーパーグループ。その後KeyがCARAVANのデイヴ・シンクレアを経てEGGのデイヴ・スチュワートに落ち着きます。カンタベリー人脈の勉強になるね。SOFT MACHINEやEGGでもお馴染みの管楽器奏者もゲスト参加。大傑作2ndアルバムとプログレガイドに載っていたから聴いてみた1枚ですが…特に牧歌的でもなくジャジーでもなく、聴きやすいといえば聴きやすいけどね、おいしいところを集めた結果、意外と普通になってしまったという印象だ。刺激が足りないかもね。クロスオーバーイレブンにピタリとハマるタイプなのかな。一番気になったのはリチャード・シンクレアのヴォーカルだ。この人との出会いはCAMELの方が先だったから仕方ないのですが、もはやキャメル声にしか聴こえません。もちろんいい意味で。
#1315 / HATFIELD AND THE NORTH / 1974
★★★★
SOFT MACHINEのロバート・ワイアット(事故でドラムが叩けなくなってからの)とHENRY COW の管楽器隊が参戦したカンタベリー限定(笑)のスーパーグループのデビューアルバムです。大まかに言えばジャズロックではありますが、クロスオーバー方向に拡散しているぶん普通に聴けるタイプでしょうか。いわゆるフリージャズ方向ではないので、整合性がある中、テクニカルなプレイも楽しめるって感じ。トラックは細かく分かれてますが、概ね繋がってる印象もあるので、飽きる人は飽きるかな(笑) ロバート・ワイアットのスキャットとリチャード・シンクレアのヴォーカルが一服の清涼剤ですね。ジャケは一見地味だが、ずっと眺めてると幻想的だ。バンドは2枚のアルバムを残して75年に解散。GILGAMESHと合体してNATIONAL HEALTHを結成し、2つのバンドがいい塩梅にブレンドされた更なる進化型を提示します。