NATIONAL HEALTH
NATIONAL HEALTH(UK/英)
#1093 / NATIONAL HEALTH / 1978
★★★★
HATFIELD AND THE NORTHとGILGAMESH の合体に始まり、そこから徐々にメンバーが淘汰されていくカンタベリー系スーパーグループのデビューアルバムです。なかなか固定しなかったのはドラマーで、あのブラッフォードが在籍していた時期もあります。結局レコーディング時のメンバーは…デイヴ・スチュワート、フィル・ミラー、ピップ・パイルのHATFIELDチームとGILGAMESHのデビューアルバムに音源が残るニール・マーレイ(同姓同名とかじゃなくメタル畑で有名なあの人だよ)という布陣。同じくGILGAMESHの主要メンバーであるアラン・ゴーウェンはゲスト参加。当然の如く、前出両バンドのイイトコ取り的ジャズ/フュージョン・ロックといった趣になりました。収録曲も長尺4 曲という潔さ(笑) 女声スキャット(GILGAMESHのアマンダ・パーソンズ)はあるものの基本的にインストでございます。ゲストのフルート奏者はCARAVANやSOFT MACHINEやHATFIELD AND THE NORTHの作品にも参加しているジミー・ヘイスティングス。カンタベリー系とは言うもののフュージョン寄りのジャズロックゆえ、ジャズロックが苦手でもこれならイケると思います。所謂クロスオーバーイレブンにふさわしい音楽(笑) ともかくカンタベリージャズロックの集大成という位置づけらしいから、そちら方面に多少なりとも興味がある人の試金石になりそう。王道プログレと比べると地味感は否めないタイプの音楽だからね、これがダメならジャズロックとの相性は良くないと判断していいと思います。
#1318 / OF QUEUES AND CURES / 1978
★★★★
ベースがニール・マーレイから HENRY COW のジョン・グリーヴスにチェンジした2ndアルバムです。他のGILGAMESH組(アラン・ゴーウェン、アマンダ・パーソンズ)も不参加となれば…これはもはやHATFIELD AND THE NORTHのようなもの。お馴染みフルート及びクラリネット担当のジミー・ヘイスティングス(CARAVANのパイ・ヘイスティングスのお兄様)をはじめとする管弦楽器はもちろん今回も参戦し彩りを添えます。なんとスチールドラムまで聴ける。前作同様、適度にポップでバラエティ豊かな聴きやすいジャズロックです。が、HENRY COWが持ち込んだ即興性が嫌でデイヴ・スチュワートが脱退、アランが出戻ることとなりました。これ以外にもEGG、KHAN、HATFIELD AND THE NORTH、BRUFORDとスチュワート関連作品はカンタベリーの中にあって個人的には概ね相性がいい。KHAN以外はそれぞれ2作品聴いてきたから、次は「SPECE SHANTY」を聴いてみようと思います。